特別寄稿 下山貴弘(NTT東日本ラグビー部/所属 NTTドコモ 法人営業本部)
    Tri Nations 2006 観戦記 -会報第2号 NZ2006 Tour 番外編-
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7月8日(土)、カンタベリークルセーダーズの本拠地ジェイドスタジアムでNZオールブラックスvs.オーストラリアワラビーズの2006トライネーションズ開幕戦を観戦。
今遠征の一番の楽しみである!来年のワールドカップを控え、ライバル国同士の戦いという事もあり、両国共に現
在のベストメンバーが揃った。

オールブラックス
1、ウッドコック 2、メアラム 3、ハイマン 4、ジャック 5、イートン 6、コリンズ 7、マコウ 8、ソーイアロ 9、ケラハー 10、カーター 11、ロコゾコ 12、メイジャー 13、ムリアイナ 14、ギア 15、マクドナルド

ワラビーズ
1、ホームズ 2、マクアイザック 3、シェパードソン 4、シャープ 5、ヴィッカーマン 6、チザム 7、スミス 8、エルソム 9、グレーガン 10、ラーカム 11、トゥキリ 12、ロジャース 13、モートロック 14、ジェラード 15、レイサム

3年前の全NTTツアーに続き、オールブラックスのゲームを生で観られる事に感動、感謝!
いつもはスカパーでのTV観戦だが、本場の観戦スタイルはまた格別だ!
試合開始の数時間も前から、スタジアム内のバー、売店付近でビールを片手に酒盛りが始まる。

その盛り上がりに便乗して帝京大後輩の青木(ドコモ関西)とマオリ族風フェイスペインティングを敢行。
ウェアもアディダスの黒系でコーディネート。即席ではあるが気分はいっぱしのオールブラックスサポーターだ。

地元キウイ達から声をかけられ称賛を浴びる?
NZ国歌「E Ihova,Atua (God Defend New Zealand)」斉唱時にはオールブラックスサポーターで超満員に埋まったスタジアムが唸りを上げる!
歌詞の1番はマオリ語、2番は英語で構成される特徴のある国歌で、気持ちが昂ぶる事間違いなし!
その直後の注目のハカはいつもの「カマテ」ではなく、ここぞという試合でしか使わない新バージョン「カパ・オ・パンゴ」ではないか!

2005年8月27日トライネーションズvs.南アフリカに続く2回目の披露を生で見られるとはなんという幸運!※気付いた人はいたのかな?
マオリの血を引くリコ・ギアのリードで、新キャプテンリッチー・マコウ、ダニエル・カーターら鬼気迫る形相で続く。
最後の首をかき切る仕草がNZ内でも物議を醸しているそうだ。
元々「カマテ」はマオリ族伝統の戦いの踊りだが、オールブラックスは英国系、マオリ系、フィジー、サモア、トンガのアンランダー系で構成されるチームであり、前キャプテンのタナ・ウマガがサモア出身という事もあって、多民族の集まりでも皆で踊れるハカを作ろうという話になり、「カパ・オ・パンゴ」が誕生した。

試合の方は、ジョン・コノリー体制となりトライネーションズ前哨戦のイングランド、アイルランドとのテストマッチに完勝し、意気上がる新生ワラビーズが開始早々から怒涛の攻撃を仕掛ける。対するオールブラックスは受けに回り、SOカーターのPG失敗もあり沈黙が続く。試合が動いたのは前半15分過ぎ、FBレイサムがハーフェライン付近でショートパン
トを上げ、バウンドしたボールはCTBロジャースの胸にすっぽり。内側をフォローしたWTBトゥキリに繋ぎ先制トライ!
その後はNZが地力を発揮し、FWの安定したセットプレーと接点で圧力をかけ続けた結果、反則の繰り返しにより、NO8エルソムにイエローカード。この10分間でのオールブラックスの集中はすさまじかった。再びFW戦で圧力をかけ、ワラビーズボールラインアウトのミスからHOメアラムがトライ。
さらにFW近辺でしつこく攻め再度HOメアラムのトライで一気に逆転。
後半以降も勢いが衰えないオールブラックスはプレッシャーをかけ続け、自陣でのターンオーバーから交代出場の新鋭トエアヴァがとどめの独走トライ!最終スコアは32-12でNZの勝利!今年のトライネーションズはNZが突っ走りそうな予感がする。

ワラビーズのスタープレーヤーが揃った豪華BKもFW戦でやられては見せ場も少なかった。
※ここだけの話、ワラビーズSOラーカムはワールドカップ終了後、トップリーグに来るらしい!
終了間際に負けが確定したワラビーズサポーターがブーイングを浴びながら退席していたのが印象的だった。

NZホームゲームという事でウェーブあり、花火あり、ゴールポストからの火柱あり、何でもありの大盛り上がりであった。秩父宮で日本代表をこんな雰囲気で応援出来たらどんなに幸せだろうか。いつの日かNZのようなラグビー文化が日本にも根付いてくれる事を願いたい。

テストマッチ観戦を含め、現地クラブチームとの試合、アフターマッチファンクションでの交流、オークランドの夜を大いに楽しめた事で「NZにまた行きたい!」と改めて感じた。次回の全NTT遠征早期開催に期待しつつも、再びメンバー入り出来るようラグビーを頑張っていきたい。選手として厳しいようであればチアグループでの参加は可能でしょうか?晩餐館に迎賓館等々、いい店リサーチ済みです。

つづく
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-編集後記-
Tri Nations Series 2006は、New Zealand(5勝1敗 勝点23),Australia(2勝4敗 勝点11),South Africa(2勝4敗 勝点9) 。All Blacks圧勝で幕を閉じました!下山選手に記事を依頼し、一旦、入稿してもらいましたが、どうしても書き足りないというので納得いくまで書ききってもらいました。後援会報第2号のNZ遠征特集も、掲載枠に限りがあるため一部英語表記とし、なんとか詰め込んだ次第です。今回は、彼の思いを伝えるべくHPにて番外編として公開 しました。次は、秩父宮ラグビー場で有名なドコモ闘魂クラブK課長(法人営業本部)に登場してもらいましょうか?三菱重工戦は12月のため、まだ先ですね。リーグ優勝記事にしたいので、東日本チームは是非とも頑張ってください!! ※他チームの方も、独自企画記事を受けつますので事務局宛に投稿ください。
 

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